
ルーブル美術館の見どころ有名作品8選!チケット予約方法から所用時間の目安もご紹介!
ルーブル美術館(Musée du Louvre)は、パリのセーヌ川右岸に位置する世界最大級の国立美術館です。
ルーブル美術館は、フランス・パリを観光するなら絶対に欠かせない大人気スポットとしても有名で、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナ・リザ」、古代ギリシアの彫刻「ミロのヴィーナス」をはじめ、誰もが知っている有名作品が多数展示されています。
そんなルーブル美術館は、1日ですべてを見て回るのは不可能と言われるほど、あまりにも広大な美術家としても有名です。
主要な作品を見て回るだけでも数時間、じっくり鑑賞するなら半日〜1日、全ての展示を隅々まで見て回るには、1週間あっても足りないと言われるほどです。
本記事では、そんなルーブル美術館に行くなら絶対に見逃せない名画はもちろん、チケットの取り方に館内を回る目安時間、さらにはアクセス方法までをご紹介します。
初めてルーブル美術館に訪れる方にとって悩ましい、何をどう見ればよいかがわかる内容になっており、チケットを確実に予約したい方や、観光におすすめの日本語対応のプライベートガイドツアーの情報もご紹介しています。
ぜひ、最後までチェックして、ルーブル観光を満喫する参考にしてみてください。では、ルーブル美術館の見どころをチェックしていきましょう!
ルーブル美術館とは?

ルーブル美術館は、フランス・パリのセーヌ川沿いに位置する世界最大級の美術館です。ロシアのエルミタージュ美術館、アメリカのメトロポリタン美術館と並び、世界三大美術館の1つとしても広く知られています。
「モナ・リザ」「ミロのヴィーナス」「サモトラケのニケ」など、誰もが知る名作が展示されていることで有名なルーブル美術館ですが、保有するコレクションの豪華さだけではなく、パリ・セーヌ河岸の一部としてユネスコの世界遺産にも登録されています。
ルーブル美術館の始まりは、12世紀末、フランス王フィリップ2世によって建設された要塞にさかのぼります。
もともとは厚い城壁と円筒形の主塔を備えたルーヴル城として建設され、パリ防衛の要としての役割を担っていました。
14世紀から16世紀にかけては王宮として使用されるようになり、またフランソワ1世がイタリア絵画の作品収集をはじめるなど、芸術作品のコレクション基盤が作られました。
その後も歴代のフランス王によって増改築が重ねられ、17世紀にはルイ14世の時代にヴェルサイユ宮殿へ拠点が移るまで、ルーブルは王宮としての栄華を極めました。
やがて王室コレクションを保管・展示する場となったルーブルは、フランス革命後の1793年に一般公開がスタート。これが現在のフランス最大の国立美術館たるルーブル美術館の前身です。
その後ナポレオン1世の時代には、ヨーロッパ諸国から奪った美術品もコレクションに加わっていき、一時は「ナポレオン美術館」という名前に改名されたこともありました。
1980年代には「大ルーヴル計画」により大規模な改修が行われ、1989年にはルーブル美術館を象徴するガラスのピラミッドがメインエントランスとして完成しました。
今ではガラスのピラミッドを通じて、年間700〜800万人が訪れる世界屈指の観光スポットとなっています。
ルーブル美術館の広さは、およそ60,600平方メートルと広大で、展示は古代エジプトやメソポタミアからヨーロッパの絵画・彫刻、イスラム美術まで8つの部門に分類されるなど、幅広いジャンルを網羅しています。
テーマ分けされた館内の各エリアには、先史時代から19世紀に至るまで、美術品が約38万点所蔵されており、そのうち約3万5千点が常設展示されています。
壮大な建物と共に、歴史と芸術の重みを肌で感じられる場所、それがルーブル美術館です。
ルーブル美術館で絶対見たい有名作品8選
ルーブル美術館には数えきれないほどの名作がありますが、初めて訪れるなら以下の9作品はぜひ押さえておきたいところです。
世界史や美術の教科書でおなじみの作品から、ルーブルならではの名作までをご紹介します。
モナ・リザ

© 2017 GrandPalaisRmn (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle
ルーブル美術館を訪れたなら、絶対にチェックしたいのがレオナルド・ダ・ヴィンチ作《モナ・リザ》です。
モナ・リザは1503〜1506年頃に描かれたとされる肖像画で、今や「世界で最も有名な絵画」として世界中に知られているダ・ヴィンチの名作です。
モナ・リザのモデルは、ダ・ヴィンチに絵画の作成を依頼したフランチェスコ・デル・ジョコンドの妻「リザ・デル・ジョコンド」とされており、イタリア語では「ラ・ジョコンダ(La Gioconda)」とも呼ばれています。
モナ・リザはかすかに微笑む表情や不思議な視線が特徴でもあり、どの角度から見ても、まるでこちらを見つめてくるような錯覚を覚えることでも有名です。
また、モナ・リザはレオナルドが用いた「スフマート」という技法によって、輪郭をぼかしながら柔らかい陰影を生み出し、画面全体に豊かな奥行きと温かみを与えていることも見どころです。
作品は防弾ガラスのケースに収められ、ロープで囲まれた2〜3メートルほどの距離から鑑賞する形になっています。美術館内でも特に人気が集中するスポットであり、展示室に入るだけでも列ができるほど。
実物は意外と小さめのサイズで、「想像していたよりもコンパクトだった」と感じる人も少なくありません。
なお、2025年に発表されたルーブル美術館の改修計画の一環として、「モナリザ」はルーブル内の新しい展示スペースへの移動が予定されています。
ミロのヴィーナス(Venus de Milo)

ルーブル美術館の「三大傑作」のひとつとして名高い《ミロのヴィーナス(Venus de Milo)》は、腕のない姿で知られる古代ギリシャ彫刻です。
正式名称は「アフロディーテ像」で、ローマ神話の「ヴィーナス」にあたる愛と美の女神を表現したものとされています。
ミロのヴィーナスは、約204cmメートルあり両腕が欠けていることが大きな特徴です。
もともとどのようなポーズを取っていたのかについては未だ明らかになっておらず、謎めいた魅力と美しさが多くの人々を惹きつけています。
ミロのヴィーナスは紀元前2世紀頃の作品とされ、1820年にエーゲ海のミロス島で発見されました。ミロス島で発見時には、すでに両腕と左足が欠けた状態だったとされています。一説によると、欠けた手にはりんごが握られていたのではないかとも言われています。
発見後にフランス政府により買い取られ、1821年からルーブル美術館に収蔵、展示されることとなりました。
未完成のようにも見えるこの彫像が、なぜ「美の象徴」とされているのか。それは、どの角度から見ても人体の黄金比に基づいた絶妙なバランスで作られているからとも言われています。
静けさの中に力強さを感じさせる立ち姿や、柔らかな衣の流れなど、細部にまで計算された美しさが宿っています。360度どこから眺めても美しいとされるこの彫刻は、まさに古代ギリシャ美術の真髄といえるでしょう。
ミロのヴィーナスは、モナ・リザ、サモトラケのニケとともに、ルーブル美術館の「三大至宝」とも呼ばれています。
ルーブル美術館を訪れるなら、神秘の女神像ミロのヴィーナスの謎と美に包まれた存在感を、ぜひ現地で体感してみてください。
サモトラケのニケ(Winged Victory of Samothrace)

ルーブル美術館の「三大至宝」のひとつとして知られる《サモトラケのニケ(Nike of Samothrace)》は、古代ギリシャ彫刻の傑作です。
勝利の女神ニケをかたどったこの大理石像は、頭部と両腕を欠いた姿でありながら、翼を大きく広げて今にも風を切って飛び立ちそうな躍動感に満ちています。
高さは約2.75メートルあり、圧倒的なスケールと動きのあるポーズに誰もが目を奪われる傑作となっています。
ニケは紀元前190年頃、エーゲ海サモトラケ島での海戦の勝利を記念して奉納されたと考えられており、当初は船首を模した台座の上に設置されていました。
また、ニケが発見された際は、片方の羽が1118個の断片になっていたとされ、復元に20年の歳月を要したと言われています。
彫像は1863年に発見され、1884年からルーブル美術館で一般公開されています。作者は今も不明ですが、ロドス島出身の彫刻家と考えられており、作者の正体にまつわる謎も作品の魅力のひとつとなっています。
展示場所は、ドゥノン翼とシュリー翼の接続部にある「ダリュの階段」の踊り場です。階段の正面中央に堂々と立つ姿は、まさにルーブル美術館のシンボル的な風格です。
階段を上る途中や踊り場の横、上階からも自由に鑑賞でき、前後左右からその立体感と力強さをじっくり楽しめるのは彫刻ならではの魅力です。
ニケは現代にも影響を与えています。世界的なスポーツブランド「NIKE(ナイキ)」の名前はこの女神に由来し、ロゴマークもニケの翼をモチーフにデザインされたもの。古代から現代まで「勝利の象徴」として生き続ける存在なのです。
ルーブルを訪れたら、ぜひニケの前で立ち止まり、風を受けて羽ばたく女神の姿をさまざまな角度から眺めてみてください。写真では伝わらない、その場の空気ごと感じられる感動が待っています。
民衆を導く自由の女神

© 2024 GrandPalaisRmn (musée du Louvre) / Rabeau/Didierjean
《民衆を導く自由の女神》は、フランス・ロマン主義の巨匠ウジェーヌ・ドラクロワが1830年の七月革命を題材に描いた代表作です。
裸足でフランス国旗を高く掲げ、民衆の先頭に立つ女性「マリアンヌ」の姿は、まさに自由とフランス共和国そのものを象徴する存在。
彼女の毅然とした佇まいは、どこかフランスの国民的ヒロインでもある15世紀の聖人「ジャンヌ・ダルク」を思わせるような力強さと神聖さを感じさせます。
巨大なキャンバスには、銃を手に戦う民衆、倒れた兵士、瓦礫の上を前進するマリアンヌなど、革命の混沌と熱気がダイナミックに表現されています。
絵画の迫力と象徴性から、民衆を導く自由の女神という作品は、フランスを象徴する絵画として、美術の教科書などでもたびたび紹介されています。
展示場所はドゥノン翼1階のフランス絵画セクション。モナ・リザの展示室のすぐ裏手にあります。
実はこの「民衆を導く自由の女神」という作品は、発表当初は政府から過激な政治的メッセージとみなされ、しばらくの間は屋根裏に隠されていたという逸話も残っています。それだけ時代に与えたインパクトが大きかったとされています。
さらに注目なのは、ニューヨークの自由の女神像のインスピレーション源となったとされている点です。
民衆を導く「自由の女神」というテーマが国を超えて受け継がれていることは、この作品が持つ歴史的・文化的な重みを物語っています。
ナポレオン1世の戴冠式

《ナポレオン1世の戴冠式》は、新古典主義を代表する画家ジャック=ルイ・ダヴィッド が1805年から1807年にかけて手がけた 壮大な歴史画です。
正式名称は「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠」で、この作品は1804年12月2日にパリのノートルダム大聖堂で行われたナポレオンの実際の戴冠式をもとに 描かれました。
巨大なキャンバスに精密に描かれた絢爛な会場の様子や、多くの重要な人物が細かく描かれている様子は圧巻です。
とくに印象的なのは絵画で描かれている、ナポレオンが自らの手で妻である皇后ジョゼフィーヌに王冠を授ける場面です。
ナポレオンの戴冠式は史実によると、ナポレオンはまず自身に戴冠し、その後にジョゼフィーヌに冠を授けたとされてます。
しかし絵画では、ナポレオンが直接ジョゼフィーヌに冠を授ける瞬間が描かれており、教皇の権威を超えるナポレオン自身の主導権と皇帝としての威厳を象徴的に強調しているとされています。この史実とは異なる劇的な演出も、作品の大きな見どころの1つです。
ナポレオン1世の戴冠式は、作品サイズが大きいことも特徴で、幅約10メートル、高さ約6メートルと圧巻のスケールで、圧倒な迫力があることもポイントです。
ルーブル美術館で2番目に大きい絵画でもあり、絶対に見るべき有名作品の1つとされています。
展示場所は3つあるブロックの「ドゥノン翼」の1階と、フランス絵画などの絵画作品が多く集まるエリアに位置しています。
ナポレオン1世の戴冠式は、フランス帝政の栄光とダヴィッドの画力を体感できる作品なので、圧巻のスケールと細部まで計算された描写をじっくりと楽しんでみてください。
カナの婚宴

《カナの婚宴》は、16世紀ヴェネツィア派の巨匠パオロ・ヴェロネーゼが1563年に手がけた 壮麗な宗教画です。
カナの婚宴は、新約聖書に登場する「カナの婚礼」の場面、イエス・キリストが弟子たちの前で水をワインに変えるという「最初の奇跡」を起こした瞬間を、華やかな祝宴の中で描いたものです。
カナの婚宴の最大の特徴は、圧倒的なスケールです。横幅約10メートル、高さ約7メートルにもおよぶ絵画で、ルーブル美術館に展示されている絵画の中で最も大きな作品となっています。
キャンバスには130人以上の人物が等身大のサイズで緻密に描かれており、まるで祝宴の中に迷い込んだかのような臨場感を味わえます。
元々はイタリアのヴェネツィアに飾られていましたが、ナポレオン1世によってフランスに持ち帰られたという歴史的背景も持っています。
作品の展示場所はルーブル美術館のドゥノン翼1階で、モナ・リザが展示されているのと同じ、展示室711室 にあります。
ぜひルーブル最大の絵画の迫力と細部に宿る芸術を体感してください。
レースを編む女

《レースを編む女》は、オランダの巨匠にして光の魔術師とも称されるヨハネス・フェルメールが描いた小さな傑作です。
レースを編む女のサイズは、わずか24.5cm × 21 cmというサイズながら、静かで落ち着いた美しさと、驚くほど詳細で精緻な描写によって、見る人を魅了し続けている作品です。
キャンバスには、柔らかな自然光の中でレース編みに集中する若い女性の姿が描かれ、繊細な手元の動きや布の質感、レースの細部に至るまで丁寧に表現されています。
とくに印象的なのは、「フェルメール・ブルー」とも呼ばれる深く鮮やかな青色で、小さなキャンバスの中に、女性の穏やかな生活の一コマと静かな時間の流れが見事に捉えられています。
レースを編む女は、ルーブル美術館のリシュリュー翼2階にある、北方絵画が展示されているエリアの展示室837室に展示されています。
作品サイズが小さいので、うっかり見過ごしてしまう可能性もあるので、ルーブルを訪れた際には、ぜひ意識して作品を探してみてください。
レースを編む女を見つけたら、作品の前に立って、緻密な筆遣いや光の表現を間近でじっくりと鑑賞するのがおすすめです。
ハンムラビ法典

美術作品ではありませんが、《ハンムラビ法典》もルーブル美術館を訪れるならぜひチェックしたい展示の1つです。
ハンムラビ法典は、人類の歴史と法制度のルーツを知るうえで、欠かせない貴重な考古遺物です。
ハンムラビ法典は、紀元前18世紀の古代バビロニアを統治したハンムラビ王が制定した法典が刻まれた黒い石碑。
石碑の高さは2メートル以上あり、本体には282条におよぶ法律が楔形文字で緻密に刻まれています。
ハンムラビ法典に書かれている法律は、当時の社会秩序を維持するための具体的な規定になっており、後の法制度にも大きな影響を与えるなど、歴史的に重要な内容を含んでいます。
とくに有名な一節は「目には目を、歯には歯を」です。
この一節は、刑罰は同等の罰に留めることで、過剰な報復を禁じ報復合戦の拡大を防ぐという意味合いを持っています。
ハンムラビ法典は、ルーブル美術館の古代オリエント美術部門 の代表的な展示物の1つです。
ヨーロッパの絵画や彫刻の鑑賞とは異なり、太古の文明に触れることができる特別な体験もぜひチェックしてみてください。
ルーブル美術館のチケット購入ガイド
フランス・パリの観光でルーブル美術館を訪れるなら、入場チケットの入手方法も重要なポイントです。
ルーブル美術館のチケットは現地でも購入できますが、できれば事前のオンライン予約がおすすめです。
ここでは、なぜ事前の予約がおすすめなのか、そしてチケットの購入方法についてご紹介します。
チケットは事前にオンライン予約がおすすめ
ルーブル美術館は、世界で最も入場者数の多い美術館の1つなので、非常に混雑することが特徴です。
もちろんチケット売り場も常に混雑しているので、現地で当日券を購入することも可能ですが、チケット売り場に並ぶだけで数時間待ちになることもあります。
さらにルーブル美術館は、館内に入る前にセキュリティチェックがあり、セキュリティを通過するまでにも行列があります。
チケットを事前にオンライン予約済みであれば、当日はチケット売り場に並ぶ必要がなく、セキュリティチェックの列に並ぶだけで済みます。
ルーブル美術館のチケット予約は、公式サイトから取得することができ、希望日の2ヶ月前からチケットの取得が可能です。
夏休みなどの旅行シーズンは、予約枠がすぐ埋まることもあるため、できるだけ早く予約することがおすすめです。
チケット予約なら、BUYMA TRAVELの代行サービスがおすすめ

ルーブル美術館をはじめ、パリの人気の観光地や美術館は、どこも混み合うので事前予約がほぼ必須となっています。
とくにハイシーズンや週末は予約枠がすぐに埋まってしまい、当日券が手に入らないことも。せっかくの旅行で失敗しないためにも、確実に予約しておくことが大切です。
とくに「オフィシャルサイトのフランス語や英語に不安がある」「うまく予約できているか心配」「旅行スケジュールに合わせてまとめて予約したい」という方には、BUYMA TRAVELの予約代行サービスがおすすめです。
パリ在住の日本人ガイドが、人気の観光スポットをはじめ各種チケットを手配しています。確実なチケット確保はもちろん、現地でのサポートや同行も可能です。
チケット予約に対応できるスポット例
- ルーブル美術館
- オルセー美術館
- オランジュリー美術館
- ベルサイユ宮殿
- エッフェル塔
- モンサンミッシェル
- ミシュラン星付きレストラン など
公式サイトの予約が難しい方、希望日程で確実にチケットを取りたい方は、ぜひBUYMA TRAVELのガイドにご相談ください。面倒な手続きなしで、安心・スムーズにご希望の観光を叶えるお手伝いをいたします。
広大なルーブル美術館を攻略!効率的な回り方と所要時間
ルーブル美術館はとにかく広いため、事前にどこから回るか作戦を立てておくことが大事です。
ここでは、ルーブル美術館を効率よく回るコツや、所要時間の目安を紹介します。
館内マップと構造を理解しよう
初めてルーブルを訪れる人が陥りがちな失敗の一つが「館内で迷って時間ロス」することです。
展示スペースはドゥノン(Denon)翼、リシュリュー(Richelieu)翼、シュリー(Sully)翼の大きく3つのエリアに分かれ、各翼が複雑に連結しています。
さらにフロアも地下2階〜地上2階(日本式では地下と1〜3階)まであり、計5フロアにわたって展示室が点在しています。
そのため、まずは公式館内マップを入手することから始めましょう。
入り口のガラスのピラミッド下にあるインフォメーションで、マップが配布されています。マップは9言語に対応しており、日本語版も用意されているので、英語・フランスが不安な方でも心配ありません。
つづいては、3つに分かれたエリアの特徴と主な見どころを把握しておくとスムーズです。
例えば、有名なモナ・リザや大型フランス絵画、大部分のイタリア絵画・彫刻はドゥノン翼に集中しています。
古代ギリシャ・ローマやエジプト美術、イスラム美術の多くはシュリー翼、そして古代オリエントや装飾美術、一部の絵画(フランドル・オランダ絵画など)はリシュリュー翼にあります。
自分の興味に合わせて「まずドゥノン翼中心に回る」「今日は絵画メイン、彫刻は余力があれば」など優先順位を決めておくことも大切です。
館内には展示室番号が振られており、マップ上でも番号で場所を確認できます。
とにかく地図をこまめに確認して、自分が今どの翼の何階にいるか把握しておくことがルーブル美術館の攻略ポイントになります。
見学に必要な時間の目安
ルーブル美術館の見学時間は、なにをメインに鑑賞したいか、どれくらい作品をじっくり見たいかなど、訪れる方の滞在スタイルによって大きく異なります。
主要作品だけをピンポイントで見る場合は、約3時間が目安になります。
「モナ・リザ」「ヴィーナス像」「サモトラケのニケ」など、有名どころを巡るだけなら、館内滞在は3時間もあれば可能です。
ただし、混雑状況によっては各作品の前で待ち時間が発生するので、余裕を見ておきましょう。
ひと通り満遍なく見学する場合は、5〜6時間の半一ほどが目安です。各エリアをバランスよく鑑賞して、大体の主要展示を押さえるには半日は必要となります。
朝一番にルーブル美術館に入り、ランチ休憩を挟み、午後も見て回れば主要フロアはほぼカバーできます。それでも全展示の半分を見れるかどうか、といったスケジュール感をみておいてください。
美術が大好きでじっくり鑑賞する場合なら、最低でも丸1日は必要です。
絵画を一枚一枚じっくり鑑賞したり、考古遺物の説明を読み込んだりするなら、1日あっても足りないくらいルーブル美術館は作品が多いです。
じっくり作品鑑賞を楽しみたい方は、2日に分けてルーブルを訪れることもあります。
ルーブル美術館を大満喫するなら、現地ガイド付きツアーがおすすめ!

広大なルーブル美術館を効率よく、短時間で見どころを押さえたい方におすすめなのが、BUYMA TRAVELの現地プライベートガイド付きツアーです。
日本語対応のガイドがホテルにお迎えし、ルーブル美術館まで同行する観光ツアーとなっています。
ルーブル美術館でご案内するのは、例えば「モナ・リザ」「サモトラケのニケ」「ミロのヴィーナス」などの名作に加え、イタリア・ルネサンス、フランス新古典主義、ロマン主義、ギリシャ彫刻といった時代ごとの見どころの数々。
絵画や美術に詳しくない方でも、分かりやすい解説で楽しめる内容となっています。
個人で全て回ろうとすると丸一日かかる広さでも、館内を熟知したガイドと一緒だからこそ、限られた時間でも充実した鑑賞を楽しめます。
ルーブル美術館をガイド付きで楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。

ルーブル美術館だけでなく、パリ市内のガイド観光も受付中です。フランス・パリの観光プランの人気スポットをめぐれるので、あわせてチェックしてみてください。
ルーブル美術館へのアクセス方法

ルーブル美術館はパリ市内からのアクセスも便利です。
地下鉄(メトロ)を利用するなら、最寄り駅はメトロ1号線 & 7号線「Palais-Royal – Musée du Louvre(パレ・ロワイヤル=ミュゼ・デュ・ルーヴル)駅」です。
駅の出口から地下通路を通って、直接ルーブル美術館の入口へと続く地下ショッピングモール「カルーゼル・デュ・ルーヴル」に出ることができます。
シャンゼリゼ方面から歩いて向かう場合は、チュイルリー公園を抜けてルーブルに至るルートがおすすめです。
コンコルド広場からチュイルリー庭園を東へ10〜15分ほど歩くと、ルーブル美術館の西側入口に到着します。
セーヌ川沿いから行く場合も、パリの街並みを楽しみながら散策できます。
ただし、敷地が広大なので、ルーブル美術館は基本的には、最寄り駅までメトロで移動して向かうルートがおすすめです。
さいごに

ルーブル美術館は「どこを見ればいいの?」と迷ってしまうスポットですが、今回ご紹介した有名作品を中心に見学すれば、限られた時間でも満足度できる観光が楽しめます。
あらかじめチケットを予約し、所要時間や見学ルートを把握しておくことで、スムーズに館内を回ることもポイントです。
さらに、日本語ガイド付きツアーや予約代行サービスを活用すれば、初めての方でも安心です。
ご紹介した内容を参考にして、ルーブルの魅力を楽しみながら、充実したパリ観光を楽しんでください。