
韓国のタクシーは、日本のタクシーと比べて料金がとても安いことが大きな魅力です。
例えば、ソウル市内なら初乗りが数百円程度から利用でき、距離に応じた加算料金も比較的リーズナブルです。
そのため韓国のタクシーはちょっとした移動や、グループでの利用にもおすすめで、とくに重たい荷物がある時や、夜遅い時間帯の移動にも便利です。
とはいえ、韓国のタクシーに対して「言葉が通じるか不安」「乗車時のトラブルが心配」「ぼったくりタクシーに遭わないか心配」「女性一人での利用が心配」と感じている方も多いかと思います。
本記事では、そんな韓国のタクシーを安全・快適に使いこなすために、タクシーの種類や料金体系から、トラブル回避のポイントをわかりやすくご紹介します。
便利な配車アプリ「Kakao T(カカオタクシー)」の使い方はもちろん、タクシー利用が不安という方には、タクシー移動の代わりになるBUYMA TRAVELのガイドプランもご紹介するので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
韓国タクシーの種類と見分け方
韓国には大きく分けて以下4種類のタクシーがあり、車体の色や表示によって見分けることができます。
- 一般タクシー
- 模範タクシー
- 大型タクシー
- インターナショナルタクシー
韓国はタクシーの種類によってサービス内容が異なるため、目的に応じて使い分けると便利です。
ここでは、ソウル市内を中心に代表的なタクシーの種類をご紹介します。
一般タクシー

韓国で最もよく見かけるのが「一般タクシー」です。
一般タクシーはオレンジ、シルバー、白といった色の車体があり、なかでもオレンジ色が主流です。ナンバープレートが黄色ということも目印の1つです。
屋根の表示灯には「TAXI」や「서울(ソウル)」と書かれ、赤く「빈차(ピンチャ)」と点灯していれば空車のサイン。
乗車は基本的に自己開閉式のドアから行います。運転手は基本的に韓国語のみの対応ですが、料金が安く、気軽に利用できるのが魅力です。
模範タクシー

模範タクシーは、法人タクシーで5年以上、個人タクシーでは10年以上の無事故経験を持つ、ベテランが運転手のタクシーです。
模範タクシーは黒塗りの高級車で、車体には金色のラインが入っていることが大きな特徴。
また、模範タクシーのドライバーは、日本語や英語に対応できる人も多く、安心して利用できる点が大きなメリット。
その分、一般タクシーより初乗り料金は高めですが、快適さや丁寧な対応を重視する方にはおすすめです。
大型タクシー

大型タクシーは、9~10人乗り程度のワゴン・バンタイプのタクシーです。
大人数での利用を想定したタクシーなので、空港からの送迎をはじめグループ旅行での利用におすすめです。
大型タクシーの車体は黒色で、見た目は模範タクシーと似ていますが、車体がバンのように大きいことが特徴です。
グループ向けの大型タクシーですが、料金体系は模範タクシーと同じです。ただし利用するには、事前の配車予約が一般的。
なお、街中で「乗らない?」と声をかけてくる黒いバンには注意が必要です。
これは「コールバン」と呼ばれる非公式の白タク(ぼったくりタクシー)で、メーターを使わず高額請求されるケースがあるため利用は避けましょう。
インターナショナルタクシー(国際タクシー)
インターナショナルタクシー(国際タクシー)は、韓国語に不安がある外国人観光客向けに、ソウル市が公式運営する予約制タクシーです。
インターナショナルタクシーは、黒やオレンジの車体に「International TAXI」と書かれていることが目印です。
英語をはじめ外国語に対応できるドライバーがそろっており、事前予約制で24時間前までのお申し込みが利用の基本です。
一般タイプと大型タイプから利用を選ぶことができ、料金は一般タクシーよりやや割高に設定されています。
韓国タクシーの料金体系を徹底解説

韓国でタクシーを利用するにあたり、事前に知っておきたいのがタクシー料金の仕組みです。
ソウル市内の一般タクシーの料金を中心に、深夜割増や市外料金の仕組み、空港から市内への移動費の目安もあわせて解説します。
基本料金について
韓国タクシーの基本として、まず知っておきたいのはタクシーの料金は、初乗り料金とメーターによる加算で決まることです。
ソウルの一般タクシーは、初乗りは1.6kmまで4,800ウォン。その後は131mごと、または30秒ごとに100ウォンずつ加算されていきます。
模範タクシーや大型タクシーの場合は、初乗りが3kmまで7,000ウォンで、加算は151mまたは36秒ごとに200ウォン。
渋滞などでスピードが出ない場合は時間加算が優先され、スムーズに進めば距離に応じた加算が主となります。
基本料金はまとめると以下の通りです。
タクシー種類 | 初乗り料金 | 適用距離 | 加算料金 | 深夜割増 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
一般タクシー(中型) | 4,800ウォン | 1.6kmまで | 100ウォン | 最大40% | 車体はオレンジ・白・銀など |
模範タクシー(高級) | 7,000ウォン | 3kmまで | 200ウォン | 20% | 黒い高級車体・サービス品質が高い |
大型タクシー | 7,000ウォン | 3kmまで | 200ウォン | 20% | 7~10人乗り、荷物が多い時に便利 |
インターナショナルタクシー | 定額制 | エリアにより異なる | 20% | 外国語対応あり |
なお、有料道路を利用する場合は通行料(たとえば仁川空港~ソウル間の高速代7,900ウォン)が別途必要で、こちらは乗客が負担する仕組みです。
深夜タクシーの割増料金

韓国のタクシー利用にあたり注意したいのが、深夜の割増料金についてです。
ソウル市内の一般タクシーは、「午後10時~午後11時」と「午前2時~午前4時」にかけて20%の割増料金がかかります。
また、夜のピークタイムにあたる「午後11時から午前2時」までは、40%の割増料金が設定されています。
模範タクシーや大型タクシーは、午後10時から午前4時まで、一律20%の割増料金がかかります。
もし深夜や早朝にタクシーを利用する場合は、割増分が加算されることに注意しておきましょう。
市外料金の割増
韓国のタクシーで長距離を移動する場合は、市外料金の割増が発生します。
例えば、ソウル市内で営業許可を持つタクシーが近郊の京畿道まで乗車した場合、通常料金に20%が加算されます。
注意点として、ソウルのタクシーは市外では乗客を拾えない決まりがあるため、運転手が帰路が空車になることを嫌い、市外までの利用は乗車を断られることもあります。
そのためタクシーで遠くに移動をする場合は、事前に配車アプリやホテルから予約がおすすめです。
空港タクシー

韓国旅行中に悩みがちなことの1つが、空港から市内までのタクシー移動を利用するかどうかです。
仁川空港から明洞までは、約60〜90分で55,000〜60,000ウォン、高速通行料を含めると合計約6万〜7万ウォン。夜間や渋滞時は最大で8万ウォン近くになることもあります。
また、仁川空港から江南エリアまでは距離があるため、約65,000〜70,000ウォンが目安です。
仁川空港からのタクシー利用の場合は、高速道路を利用したルートを通るので、料金にプラスして高速道路通行料の7,900ウォンが上乗せとなります。
金浦空港から明洞までタクシーを利用する場合は、30〜40分ほどの移動時間となり、料金は約20,000〜25,000ウォン程度です。
空港タクシーを利用する注意点としては、ドライバーが韓国語しか通じないことによる行き先ミス、深夜・早朝でタクシーがつかまらない可能性です。
また、タクシーのなかには、不当な料金を請求される「ぼったくり」の不安もゼロではありません。
もし確実にストレスなく目的地へ移動したい方には、BUYMA TRAVELの日本語対応の空港送迎サービスもおすすめです。
日本語で予約・相談ができ、とくに絶対にミスは避けたい、深夜や早朝のフライトに対応していることが大きなポイントです。
空港送迎のお申し込み枠には限りがあるので、もし空港までの移動手段でお悩みの場合は、満席になるまえに早めにチェックしてみてください。
タクシーの乗り方

ここでは、韓国でタクシーを利用するにあたっての基本的な流れをご紹介します。
韓国でのタクシーの捕まえ方は、大きくわけて「流しのタクシーを拾う」「タクシー乗り場を利用する」「アプリで配車する」の3つです。
街中で流しのタクシーを拾う方法
韓国では日本と同様に、街中に流しのタクシーが走っています。
タクシーを止めて拾う方法は日本と同じで、道路で手を挙げれば空車のタクシーが停まってくれます。
車のフロントガラスに赤く「빈차(ピンチャ)」と表示されていれば空車なので、空車のタクシーを見つけたら手を挙げて合図します。
ただし、近年は配車アプリの普及により、繁華街などでは流しの空車タクシーが見つかりにくいこともあります。
タクシー乗り場を利用する
韓国の空港や主要な駅、ホテルの前などにはタクシー乗り場が整備されており、順番にタクシーを利用できます。
ただし、ごくまれに長距離の乗客を優先するタクシーが近距離を嫌がるケース、あるいは遠くの距離への移動を嫌がるケースもあります。
もし乗車拒否に遭った場合は、すぐに別のタクシーを探すか、配車アプリの利用がおすすめです。
配車アプリを利用する
最も確実で便利なのが、配車アプリを使ってタクシーを呼ぶ方法です。
韓国では「Kakao T(カカオタクシー)」という配車アプリが広く利用されており、韓国語が話せない旅行者でも安心してタクシーを手配できます。
アプリ内で現在地と目的地を入力するだけで近くの空車が配車され、到着予定時間や料金の目安も事前に確認できます。
配車が確定すると、車両のナンバーやドライバー情報も表示されるため、乗車時のすれ違いも防げます。
Kakao Tは日本のアプリストア(iOS/Android)から無料でダウンロードできます。日本出発前にインストールし、初期登録を済ませておくのがおすすめです。
登録時には電話番号認証がありますが、日本の携帯番号でも「+81」を選択してSMS認証を行えば問題なく利用可能です。
ただし注意点として、日本の番号を利用してもKakao Tの認証ができないこともあります。
場合によっては日本の番号では登録が完了しないこともあり、その際は韓国現地でSIMカードを購入して電話番号を手に入れるなど、別の方法が必要となります。
韓国タクシーでのトラブル対策と注意点
韓国のタクシーは基本的にメーター制で、基本的には正規料金で運行されています。
しかし、まれに観光客を狙って不当な料金を請求する、いわゆる「ぼったくりタクシー」の被害報告もあります。
とくに深夜の繁華街や観光地周辺では、利用するタクシーに注意が必要です。
典型的な手口としては、乗車時にメーターを使用せず「ここまで〇〇ウォンでどう?」と交渉を持ちかけてくるケースです。
そもそも、韓国のタクシーは料金がメーター制であるため、金額交渉に応じる必要はありません。
対応に不信感がある場合は、無理せず途中で降車し、別のタクシーに乗り換える判断も大切です。
また、街中を走る黒い大型バンタイプの車両の中には、いわゆる「コールバン」と呼ばれる違法営業のタクシーも存在します。
コールバンの特徴も、一般的な違法タクシーと同じくメーターを使用していない点です。
コールバンは一見すると正規の車両に見えることも注意点で、荷物が多い時やグループ旅行時に声をかけられがちです。絶対に利用しないように注意してください。
タクシーが不安なら、チャーター車での移動がおすすめ

もし韓国タクシーの利用に不安がある方は、無理せずチャーター車の利用を検討してみてはいかがでしょうか?
韓国では言葉の壁や料金システムへの不安、さらには乗車拒否やぼったくりといったトラブルの可能性もゼロではありません。
とくに空港からの移動、なかでも初めて韓国を訪れる方は、安心して移動できる手段を選ぶことが大切です。
そんなときにおすすめなのが、BUYMA TRAVELの空港送迎サービスや日本語ガイドツアーです。
空港送迎なら到着時間に合わせて専用車が待機してくれるほか、事前に料金も確定しているため、当日のやり取りもスムーズです。
とくに急なフライト遅延などにも対応できるので、夜遅い便で空港に到着してもホテルまで確実に移動できることも大きなポイントです。
せっかくの韓国旅行だからこそ、移動の失敗だけは避けたいところだと思うので、移動手段に不安を感じる方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
さいごに

韓国は地下鉄やバスといった公共交通機関が充実しており、街中で移動に困ることはほとんどありません。
ただ、場所によっては乗り換えが複雑だったり、行きたい観光地が駅から遠かったりと、不便を感じる場面もあります。
そんなときに便利なのがタクシーの利用です。
韓国のタクシーは、利用方法や注意点を把握しておけば便利に快適に使える移動手段です。ぜひ本記事を参考に、タクシー移動を活用してみてください。