
シンガポールは、近未来的な高層ビルが立ち並ぶ都市の景色と、異国情緒あふれる多民族文化が魅力の東南アジアの大都市。
日本からはシンガポールまでは直行便も利用でき、約7時間のフライトでアクセスできる手軽さから、3連休を活用した海外旅行先としても大人気です。
マーライオンと空中のプールで有名なマリーナベイサンズ、世界的に有名な植物園やナイトサファリなど、日本ではなかなか体験できない魅力もたっぷりで、最近では日帰りで行けるマレーシアの都市ジョホールバルにも注目が集まっています。
本記事では、そんなシンガポールの魅力をたっぷり満喫できる5つのモデルコースをご紹介!
初めての旅行でも安心な定番スポット巡りから、最新スポットが集まるマリーナベイエリア、さらに地元文化に触れるリトルインディアやチャイナタウン探訪まで、見どころをしっかり詰め込んだモデルコースとなっています。
それではさっそく、シンガポール旅行を思いっきり楽しむためのおすすめプランを見ていきましょう!
マリーナベイ 観光1日満喫モデルコース

シンガポールには、旅行中に観光しておきたい魅力たっぷりのスポットが盛りだくさん!
なかでも、観光で絶対に訪れたいスポットとして人気なのが「マーライオン」と「マリーナベイサンズ」そして「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」です。
人気の観光スポットは、マリーナベイに集中しているので、スケジュールをうまく立てれば1日で大満足の観光をすることができます。
では、シンガポールの定番エリア「マリーナベイ」を朝から夜まで観光するコースを見ていきましょう!
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マーライオン・パーク

まず最初に訪れたいのは、シンガポール観光の代名詞でもあるマーライオン・パークです。
マリーナ湾沿いにあるマーライオン・パークは、シンガポールの象徴マーライオン像がある公園で、背後にはマリーナベイ・サンズのホテル群を望む絶好のフォトスポットとしても有名です。
マーライオンは身体の上半分がライオン、下半分が魚になっている神話上の生き物。シンガポールにあるマーライオン像は、1972年に建立されたもので、高さ8.6m、重さ70トンあります。
マーライオン像は口から勢いよく水を吐き出す姿がユニークで、シンガポールのシンボルとして大人気のスポット。
世界3大ガッカリスポットとも呼ばれるマーライオンですが、近年はSNS映えするユニークな写真が撮影できることから、フォトジェニックなスポットとしても人気です。
公園内には高さ2mほどの小さな子マーライオン像もあり、親子のマーライオンを見比べることもできます。
マーライオン・パークは入場無料で、昼間は青空と高層ビル群を背景に記念撮影を、夜にはライトアップされた幻想的なマーライオン像と夜景が楽しめます。
マーライオン・パークは、シンガポール市内の中心でもあるマリーナ湾エリアにあり、MRTラッフルズプレイス駅から徒歩約10分ほどとアクセスも良好です。
シンガポール・フライヤー
マーライオンを観光したら、続いて大観覧車シンガポール・フライヤーへ向かいます。
シンガポール・フライヤーは、マーライオン・パークからマリーナ湾を挟んで対岸に見える、巨大な観覧車です。
観覧車の最高到達地点は、地上165メートルにも達し、42階建てのビルに相当する高さからシンガポールを一望する360度の大パノラマを満喫できます。
2008年の開業当時は、世界最大級の観覧車として話題を呼び、現在は記録こそ抜かれましたが、アジア最大級の観覧車として人気のスポットです。
一周約30分の空中散歩では、冷房完備のガラス張りゴンドラから360度の大パノラマを満喫できます。天気が良ければ眼下にマリーナ湾の景色はもちろん、遠くマレーシアやインドネシアまで見渡せること
約30分かけて一周ゆっくり回る観覧車は、全面がガラス張りで28名乗りの大きなゴンドラ(キャビン)になっていることが特徴です。
昼間はマリーナ湾と市街地の眺望、夕刻には美しい夕焼け、夜には宝石のように輝く夜景と、乗る時間帯によって異なる絶景が楽しめます。とくに夜はライトアップされた観覧車の輪がネオンのように浮かび上がり、とてもロマンチックな雰囲気が楽しめます。
シンガポール・フライヤーではゴンドラ内での特別プラン(夕食やシャンパン付き)も用意されており、記念日などに利用するのもおすすめです。
シンガポール・フライヤーを降りたら、徒歩でベイエリアを巡りながらシンガポールを象徴する高級ホテル「マリーナベイ・サンズ」へ向かいましょう。
マリーナベイ・サンズ(スカイパーク展望台)

マリーナベイ・サンズは、3つの高層ホテルの上に船形の空中庭園が載った、シンガポールを代表するランドマークです。
マリーナベイ・サンズは、2500室あるホテル、有名レストランにカジノ、さらにショッピングセンターまでそろっているシンガポール屈指の巨大リゾート。

57階屋上にある空中に浮かんでいるような全長150メートルある巨大プール「インフィニティプール」も有名です。
ただし、天空に浮かぶインフィニティプールを楽しめるのは、宿泊者限定になっています。「有名なあのプールに入りたい!」という方は、マリーナベイサンズでの宿泊をお忘れなく。
シンガポールに広がる天空スポットでもあるマリーナベイ・サンズでは、一般公開されている「サンズ・スカイパーク」の展望台を観光します。
スカイパーク展望台は、全長340メートルの空中庭園になっており、展望デッキからは近未来型の植物庭園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」やマリーナ湾越しの高層ビル群を一望する絶景が楽しめます。
スカイパーク展望台へはマリーナベイ・サンズのタワー3から直通エレベーターでアクセスでき、入場料は大人約S$32(価格は時期により変更になることあり)です。
夜景も格別で、足元で行われる光と水のショー「スペクトラ」を上空から見下ろすこともできます。 屋上には展望デッキ以外にレストランやバーもあり、夜景を見ながらの食事も可能です。
マリーナベイ・サンズのスカイパーク展望台からの景色は、シンガポール旅行を彩る特別な時間です。空中庭園から見るシンガポールをたっぷりお楽しみください。
マリーナベイサンズを満喫したら、午後からはマリーナベイ・サンズのすぐ東隣に広がる「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」に向かいます。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイは、総面積約101ヘクタールという広大な敷地を誇る近未来型の植物園です。
園内には高さ25~50mの巨大な人工ツリー「スーパーツリー」12本が林立し、フラワードームとクラウドフォレストという2つの巨大ガラスドーム型温室が並んでいます。
注目は、高さ約50mのスーパーツリー群が集まるスーパーツリー・グローブです。
スーパーツリーは金属で作られた人工大樹で、ツリーの表面にはシダやランなど多種多様な植物が植生されていることが見どころです。
植物の緑と剥き出しの人工物が組み合わさったデザインは、どこか金属で作られた生命体のようにも見え、近未来を感じる独特の景色が楽しめます。
2本のスーパーツリーは空中散歩道「OCBCスカイウェイ」で繋がっており、スーパーツリーをまじかに眺めながら、地上22mの高さでの空中散策も楽しめます。
さらに、フラワードームとクラウドフォレストの2つのドーム温室も必見です。
フラワードームは世界最大級のガラス温室で、乾燥帯の植物園となっています。四季折々の花が咲き乱れるエリア、バオバブなどの珍しい植物が集められたエリアなど、趣の異なる9つのエリアをめぐれます。
クラウドフォレストは、高さ35mほどの人工的に作られた山「雲霧林」を中心に、熱帯高地の環境が再現されています。人工山「雲霧林」からは滝も流れており、滝の飛沫と霧が立ち込める神秘的な空間になっています。
山の周囲には空中回廊「スカイウォーク」が設けられており、滝を見下ろすスリル満点の眺めも楽しめます。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの入り口にある「フローラル・ファンタジー」も注目の見どころで、天井から吊り下げられた色とりどりの花など、カラフルな花であふれていることがエリアの特徴です。SNS映えするフォトジェニックなスポットとしても有名です。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイは、入園自体は無料となっており、屋外の庭園エリアは自由に散策できます。ただし、スーパーツリーや温室ドーム入館などは有料です。
アートサイエンス・ミュージアム

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの観光を終えたら、アートサイエンス・ミュージアムへ。
アートサイエンス・ミュージアムは、マリーナベイ・サンズの隣にあり、2011年2月に開館した空に向かって咲く蓮の花をモチーフとした白い建物です。
芸術と科学、デザイン、アート、テクノロジーが融合した体験型の展示があることがアートサイエンス・ミュージアムの特徴で、ルーヴルや大英博物館と提携した特別展から、デジタルアートの展示まで、多彩な企画展が楽しめます。
日本のチームラボが手掛ける常設展「Future World」が楽しめることもポイントで、光と音のインタラクティブな空間演出で大人から子供まで楽しめます。
ザ・ショップス・アット・マリーナベイ・サンズ

日中のシンガポール観光で歩き疲れたら、マリーナベイ・サンズ直結の「ザ・ショップス・アット・マリーナベイ・サンズ」でひと休み。
ザ・ショップス・アット・マリーナベイ・サンズは、マリーナベイ・サンズに併設された高級ショッピングモールです。
館内にはルイ・ヴィトンやグッチなどのラグジュアリーブランドから、レストラン、お手頃価格で楽しめるフードコートまでそろっています。
ショッピングが楽しめるおすすめスポットなことはもちろん、館内中央には運河も流れており、小舟でクルーズ体験まででき。フードコート「ラサプラ・マスターズ」では、チキンライスやラクサなどローカルグルメが味わえます。
広々とした吹き抜け空間には冷房が効いていて、暑いシンガポール観光の合間に涼む場所としても最適です。
スペクトラ鑑賞

シンガポールの夜に欠かせないのが、光と噴水のショー「スペクトラ」です。
ウォーターフロントで毎夜行われるショー「スペクトラ」は、音楽・レーザー光線・噴水を組み合わせた約15分間の光と水のシンフォニーで、ビル群の夜景を背景に繰り広げられる演出は一見の価値ありです。
ショーはシンガポールが現在の国際都市へ発展する物語をテーマに、オーケストラの音楽に乗せて水と光の演出がダイナミックに表現されることがポイント。
マリーナ湾を舞台に、噴水やレーザー光線が音楽に合わせて幻想的な世界を描く圧巻のショーが楽しめます。
とくにマリーナベイ・サンズの屋上から強力なレーザーが天空を切り裂く様子は圧巻です。
鑑賞スポットとしては、イベントプラザの最前列、またはマーライオン公園側から全体を眺めることがおすすめす。
イベントプラザ前なら迫力満点の水しぶきを近くで楽しめ、マーライオン公園側からなら、マーライオン越しにレーザーが飛び交う全景を写真に収めることができます。
スペクトラは曜日によって上演回数が異なり、日〜木曜は「20:00と21:00」の2回上演となっており、金・土曜は「20:00と21:00と22:00」の1日3回公演です。
ガーデンラプソディ

シンガポールの夜に欠かせないもう1つのショーが「ガーデンラプソディ」です。
ガーデンラプソディは、「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」で夜に開催される無料のナイトショーです。
スーパーツリー・グローブの巨大ツリー群が音楽に合わせて美しく発光し、夜空をバックに幻想的な光の演出が楽しめます。高さ50mのスーパーツリーが音楽に合わせて七色に輝く様子はまさに圧巻!
ショーのテーマ音楽は季節やイベントによって変わり、何度見ても新鮮な演出が楽しめることもポイントです。
鑑賞エリアはスーパーツリーの真下の広場で、ショーが始まると多くの人が地面に座りこみ、人によってはそのまま寝転がって、見上げるようにショーを楽しみます。
頭上いっぱいに広がる色彩と音のシンフォニーは「まるで異世界にいるよう」と評されるほど感動的!
ガーデンラプソディの開催時間は、毎晩19:45と20:45の2回、公演時間は約15分間です。
マリーナ湾で行われる「スペクトラ」を20:00に鑑賞して、その足で「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」に移動すれば、20:45のガーデンラプソディを鑑賞も可能です。
セントーサ島ユニバーサルスタジオ満喫1日モデルコース
シンガポールといえば、セントーサ島にある「ユニバーサル・スタジオ・シンガポール(USS)」も大きな見どころの1つです。
日本にもUSJがありますが、USSならではのアトラクションや最新エリアがあることが注目のポイント。
そのためシンガポール旅行の1日は、南部のリゾートアイランド「セントーサ島」で、大人気テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・シンガポール」を思いきり楽しむコースがおすすめです。
ここでは大人気アトラクションをご紹介するので、見どころをしっかり押さえて、朝から夜までユニバーサル・スタジオ・シンガポールを遊び尽くしましょう!
トランスフォーマー・ザ・ライド:ザ・アルティメット・3Dバトル
「トランスフォーマー・ザ・ライド:ザ・アルティメット・3Dバトル」は、ユニバーサル・スタジオ・シンガポールの中でも屈指の人気を誇るアトラクションです。
映画『トランスフォーマー』シリーズをモチーフにした3Dライドで、オプティマスプライムやオートボットたちとともに、メガトロンと戦う壮大なバトルに巻き込まれます。
専用の3Dメガネをかけて専用ビークルに乗り込むと、ド派手なアクションが360度の映像と共に再現されて、まるで映画の中に入り込んだかのような臨場感が味わえます。
スピード感あふれる展開と緻密な映像演出は、子どもはもちろん大人でも楽しめます。
人気アトラクションなので待ち時間が長くなりやすいため、オープン直後に訪れるのがおすすめです。
バトルスター・ギャラクティカ・ヒューマン vs サイロン
ユニバーサル・スタジオ・シンガポールを代表する絶叫マシンといえば、映画「宇宙空母ギャラクティカ」をテーマにしたアトラクション「バトルスター・ギャラクティカ:ヒューマン vs サイロン」です。
赤いレールの「ヒューマン・コース」と青いレールの「サイロン・コース」、2本のジェットコースターが並走し、互いにすれ違いながら走行する世界最大級のデュアルコースターとなっています。
「ヒューマン・コース」は、座席にしっかりと腰を据えて猛スピードで駆け抜ける重力を感じるタイプ。一方「サイロン・コース」は、ぶら下がるような座席に座って360度回転しながらスリリングなコースを旋回する絶叫型です。
2つのレールがすれ違うタイミングは、遠くから見ているだけでもその迫力に驚かさること間違いなし!
リベンジ・オブ・ザ・マミー
エジプトエリアに位置する「リベンジ・オブ・ザ・マミー」は、暗闇の中を猛スピードで駆け抜ける屋内型ジェットコースターです。
映画『ハムナプトラ』シリーズの世界をベースにしたスリル満点のアトラクションで、ミイラの呪いに満ちた神殿内を冒険するストーリーとなっています。
スタート直後から予想を裏切る演出が連続し、急発進や急停止などスリリングな展開が満載!照明のない漆黒の空間で繰り広げられる高速走行は、暗いという視覚的な恐怖だけでなく、音響や風の演出によってリアリティが高められていることもポイントです
途中に現れる巨大なアヌビス像や壁画など、エジプト神話を感じさせる美術セットも見どころです。
シュレック4-Dアドベンチャー
ファミリーに大人気のアトラクションが、「シュレック4-Dアドベンチャー」です。
ユニバーサル・スタジオ・シンガポール内の「遠い遠い国(Far Far Away)」エリアにあるアトラクションで、おとぎ話の世界を舞台にした映画『シュレック』をテーマにした4Dシアターです。
ミニオン・ランド
2025年に新オープンした「ミニオン・ランド」は、人気アニメ映画『ミニオン』シリーズをテーマにしたユニバーサル・スタジオ・シンガポールの注目エリアです。
エリア内のメインアトラクションは「ミニオン・メイヘム(Minion Mayhem)」。
大型スクリーンを使った3Dシアターライドで、グルーの研究所に招かれ、ミニオンになる訓練に参加するというもの。
ミニオン・ランドには、ミニオンをモチーフにしたカフェやグッズショップも充実しており、限定アイテムやフォトジェニックなスイーツが大人気です。
チャイナタウンとリトルインディア観光1日モデルコース
シンガポールらしい多様な文化とローカルの雰囲気を旅先で感じたいなら、チャイナタウンとリトルインディアのディープな街歩きが最適です。
寺院やモスク、カラフルなショップハウス、美味しいローカルフードなど見どころ満載で、シンガポールならではの異国情緒たっぷりの写真も撮れます。
では、中華系と東南アジア系のエスニックタウンをめぐる一日を見ていきましょう。
チャイナタウン散策
午前は19世紀の初頭から栄えたというチャイナタウン地区へ。MRTチャイナタウン駅で降りれば、すぐに中華風の門や漢字の看板が目に飛び込んできます。
チャイナタウンに到着したら、観光客向けマーケットが並ぶパゴダストリートをぶらぶら散策しつつ、通りに漂う焼き栗の香ばしい匂いや漢方薬店など、ローカルな雰囲気を楽しみましょう。
露店やストリートアートなどを自由に見て回りつつ、チャイナタウンで必見のスポットを3つめぐっていきます。
ブッダ・トゥース・レリック寺院(仏牙寺)
まず最初に訪れたいのは、チャイナタウンの中心にそびえる朱塗りの壮麗な寺院ブッダ・トゥース・レリック寺院(仏牙寺龍華院博物館)です。
ブッダ・トゥース・レリック寺院(仏牙寺)は、2007年建立の比較的新しい仏教寺院で、仏陀の歯が聖遺物として安置していることで有名です。
寺院名の由来にもなっているこの仏牙(ブッダの左犬歯)は、インドの火葬場から回収されたものと伝えられており、4階の仏牙舎利殿に安置されています
寺院内部は1階が本堂、2・3階が仏教博物館、4階が仏牙安置所と小さな屋上庭園になっています。本堂に入ると壁一面にずらりと並んだ金色の仏像と仏壇が目に飛び込んできます。
約100体以上の小仏像が並ぶ様子はまさに美しく、参拝客だけでなく観光客も思わず見入ってしまうほどです。
入場無料で朝7時から夕方17:00まで公開しているので、午前中に訪れると静かに参拝できます。寺院なので観光する際は、露出を控えた服装で訪れてください。
スリ・マリアマン寺院
チャイナタウンで外せないのが重要文化財にも指定されているスリ・マリアマン寺院です。
チャイナタウン中心部にあるスリ・マリアマン寺院は、1827年建立のシンガポール最古のヒンドゥー教寺院です。
インドのドラヴィダ様式で建てられた寺院で、色鮮やかな彫像で埋め尽くされた高い塔門(ゴープラム)が大きな見どころとなっています。
高さ15メートルの塔門ゴープラムには、無数の神々や動物の像が所狭しと配置されており、美しく芸術的な造形はずっと見上げていても飽きないほど。
ヒンドゥー教の女神マリアマンが祀られており、地元のヒンドゥー教徒にとって重要な礼拝の場としても知られています。礼拝儀式が行われることもあり、鐘の音や祈祷の声が響く中、信者たちが花輪やお供え物を捧げる様子はとても神秘的です。
スリ・マリアマン寺院は、チャイナタウンの一角にありながら、かつてこの辺りにインド人居住区があった歴史を物語る重要なスポット。異文化が入り混じるシンガポールならではの光景が楽しめます。
ティアン・ホッケン寺院
続いてティアン・ホッケン寺院へ。
ティアン・ホッケン寺院は、1840年創建のシンガポール最古級の中国寺院で、海の守護神である媽祖を祀っています。
福建人コミュニティによって建てられた由緒ある寺院で、極彩色の龍や虎の装飾が施された屋根瓦や門が見事な美しさです。
寺院は朝7:30時頃から開いており参拝は無料です。香の煙ただよう境内には、熱心に祈る地元の方々の姿も見らます。
リトルインディア散策
シンガポールには中華街だけでなくリトルインディアと呼ばれるインド人街もあります。午前中にチャイナタウンを観光したら、午後からはリトルインディアに向かいます。
リトルインディアは、MRTリトルインディア駅周辺一帯に広がり、インド系コミュニティの文化と生活が感じられるエリアです。
街に一歩入るとスパイスの香りやエキゾチックでインドらしい雰囲気が広がり、民族衣装のサリーを売るお店や金細工店、インド料理店などが軒を連ねています。
建物もパステルカラーに塗られたショップハウスが多く、インドのならではの色彩が美しいフォトジェニックな町並みも特徴です。
スリ・ヴィーラマカリアマン寺院
リトルインディアで、ぜひ訪れたい寺院の1つが「スリ・ヴィラマカリアマン寺院」です。
スリ・ヴィラマカリアマン寺院は、8柱の神々が祀られたヒンドゥー教寺院で、1835年に建立された最古級の寺院の1つです。独特な雰囲気から、リトルインディアのランドマーク的存在としても知られています。
ヒンドゥー教は多神教ということもあr、寺院にはガネーシャやシヴァ神、破壊と創造の力を象徴する女神カーリーなどが祀られています。
寺院の見どころは、高さ15メートルをほこるカラフルな色彩が特徴のゴープラム。塔門ゴープランには無数の神像が施されており、内部の天井画や柱も色彩豊かで見応え十分です。
朝晩をはじめ合計4回あるプジャという礼拝時間には、多くの信者が訪れて寺院で祈りを捧げる光景を目にできます。
アブドゥル・ガフール・モスク
リトルインディアであわせて訪れたいのが、アブドゥル・ガフール・モスクという美しいモスク(イスラム寺院)です。
アブドゥル・ガフール・モスクは、1907年にイスラム教徒のコミュニティによって建設されたモスクです。
緑と黄色を基調とした独特の外観が美しく、ムーア様式と南インド様式が融合した独特でエキゾチックな建築で、正面入口に設置された大きな日時計も見どころです。
モスクには広い礼拝堂もあり、礼拝時刻になると多くの信者が集まります。モスクの内部を見学する場合、女性はスカーフで頭髪を覆い、男女とも肌の露出を控えた服装が必要です。
ショールやスカーフといった隠すものがなければ事務所で借りることもできます。
シンガポール動物園&ナイトサファリ大満喫の1日モデルコース

動物が大好きな方はもちろん、もし子連れでシンガポールを旅行するなら、北部の広大なマンダイ野生動物保護区にある「シンガポール動物園」と「ナイトサファリ」がおすすめです。
シンガポールには、柵や檻を極力つかわないことで、動物たちをより自然に近い状態で、間近から観察できる動物園があることで有名です。
昼は熱帯の自然の中で動物たちと触れ合い、夜は闇に生きる生き物の神秘を探る。そんな1日かけて動物たちを満喫する1日モデルコースをみていきましょう。
シンガポール動物園
シンガポール動物園は、熱帯雨林の中に広がる約28万㎡の敷地に、300種・約4,200頭もの動物が飼育されている広大な動物園です。
「オープン・ズー」と呼ばれる柵や檻をできるだけ使用しない動物園として世界的に有名で、動物たちとの距離がとても近く、まるで自然の中で出会ったかのような体験が楽しめます。
人と動物の隔たりをなくす今までなかった取り組みから、世界で最も美しい動物園とも称されています。
シンガポール動物園の園内では、水路や木々がたくみに使われており、動物たちとの生活スペースと鑑賞エリアが上手に分けられています。
動物の野生をすぐ近くに感じられる園内のデザインから、別世界のジャングルに遊びにきているような臨場感が楽しめることも特徴です。
シンガポール動物園にいる人気者の動物たちは、オランウータンやホワイトタイガー、アジアゾウ、キリン、コモドドラゴンなど多種多彩。
朝食を食べながらオランウータンと触れ合える「ジャングル・ブレックファスト」も有名で、可愛いオランウータンの親子がすぐそばに来て一緒に写真撮影もできます。
園内ではゾウやキリンをはじめとする、動物のエサやり体験にも参加することが、名物のアシカショー「スプラッシュ・サファリ」の観覧も忘れずにチェックポイント、さらにキッズワールドでは、ポニーなどの動物とのふれあい体験までできます。
広い園内は徒歩でも回れますが、乗り降り自由のトラムが無料で乗車できるので、利用すると効率的に動物園をめぐれておすすめです。
ナイトサファリ
18時30分になったら、お待ちかねのナイトサファリの入場準備です。シンガポールのナイトサファリは、世界初の夜だけの動物園として1994年に開園しました。
昼とは異なる夜のジャングルで、暗闇に活動する動物たちの姿を観察できることがナイトサファリの特徴です。闇夜の熱帯雨林に足を踏み入れると、照明を極力抑えたリアルな夜のジャングルが広がります。
見どころは何と言っても、専用トラムで園内をめぐるサファリツアーです。
トラムに乗り込んで30分ほど、ガイドの解説を聞きながら3.2キロあるルートを進み、夜に活動する動物の生態を探ります。
薄明かりの中、草原エリアではキリンやシマウマが群れ、森ではマレーバクやアジアンライオンの姿を目撃できるはず。
夜の静寂の中で動物たちの鳴き声や気配を感じる体験は、本物のジャングルを散策するようにスリル満点!子供も大人も夢中になれます。
トラムだけでなく、歩いて探検できるウォーキングトレイルも4コース用意されています。
例えば「レオパード・トレイル」では照明越しにヒョウが忍び寄る姿を目撃でき、「フィッシング・キャット・トレイル」ではスナドリネコをはじめ小動物たちと道中で出会うことができます。
ぜひ自分の足でナイトサファリを歩きながら、昼には見られない夜の動物の姿をじっくり楽しんでみてください。
各トレイルを回るには時間がかかるので、トラムと合わせどれか1〜2コースに絞るのがおすすめです。
ナイトサファリ名物のショー「クリーチャーズ・オブ・ザ・ナイト」や「トワイライトパフォーマンス」といった無料のショーが観覧できることもポイントです。
なかでも「クリーチャーズ・オブ・ザ・ナイト」は必見で、フクロウやフェネックなどの夜行性動物が登場し、驚きのパフォーマンスを披露してくれます。
シンガポールから日帰りジョホールバル観光モデルコース
せっかくシンガポールまで来たなら、お隣マレーシアの「ジョホールバル」まで、日帰り観光もおすすめです。
ジョホールバルは、シンガポール中心部から国境を越えてわずか1~2時間で行けるマレーシアの都市です。
異国の文化と活気を手軽に体感できる穴場的スポットで、シンガポール旅行とあわせて観光できることも注目されています。
ここでは、シンガポール旅行とあわせて楽しめるジョホールバルの観光モデルコースをご紹介します。
ジョホールバルに移動
シンガポールからジョホールバへのアクセスは、大きく分けてバスか車での移動になります。
ジョホールバルはマレーシアの都市なので、イミグレーション(出入国審査)があることが注意点です。パスポートの持参も忘れないようご注意ください。
バスを利用して移動する場合は、シンガポールから国境越えの便を利用して、イミグレーション(出入国審査)を通過します。
効率よくシンガポールから観光するなら、ジョホールバルをめぐる現地ガイドツアーの利用もおすすめです。
日本人ガイドのプライベート車がホテルまで迎えにきてくれて、ジョホールバルの見どころを一気に観光することができます。心配な国境手続きもガイドが案内してくれることも安心ポイントです。
アブ・バカール・モスク
ジョホールバルに到着したら、まずは街のランドマーク的存在「アブ・バカール・モスク」を観光です。
アブ・バカール・モスクは、19世紀末にジョホールのスルタン王によって建造された壮麗な州立モスクです。
アブ・バカール・モスクはジョホールバルの丘の上に建っており、白と淡いクリーム色の外観が青空に映える美しが特徴です。街のシンボル的な存在としても知られています。
白と紺を基調とした外観はビクトリア朝様式を模倣したデザインで、西洋の宮殿を思わせる優美さも特徴の1つです。4本ある尖塔はイギリスの時計台をモチーフにしています。
モスク内部は大理石の床やステンドグラスが美しく、静謐な礼拝空間となっています。
高台から望む景観も美しく、ジョホール海峡越しに望むシンガポールの全景も圧巻です。
アルルミグ・スリ・ラジャカリアマン・グラス・テンプル
続いては、ジョホールバル屈指のユニークなスポットとして知られる「アルルミグ・スリ・ラジャカリアマン・グラス・テンプル」通称「ガラス・テンプル」を観光します。
アルルミグ・スリ・ラジャカリアマン・グラス・テンプルは、ジョホールバル市内にあるガラスモザイクで出来たヒンドゥー教寺院で、寺院の内部が一面ガラスで装飾されていることが大きな特徴です。
1922年に創建された古い寺院なのですが、1996年頃から2009年にかけて全内装がガラスモザイクの姿へと大規模改装されました。ガラス片はなんと30万枚以上使用されているそう。
寺院内部に足を踏み入れると、壁も天井も柱も床もキラキラと無数のガラス片で飾られ、まさに万華鏡の中にいるような光景です。赤・青・緑など、色とりどりのガラスがモザイク状に貼り巡らされ、照明を受けて眩い輝きを放っています。
ヒンドゥーの神像も多数安置され、神像の周囲も鏡のように反射しているので、神秘的な雰囲気を感じられる空間になっています。
ジョホールバル王様の家
マレーシアは9つある州ごとに王様がいることが特徴の1つ。
ジョホールバル州の王宮は市街地西部の小高い丘に位置しており、「ジョホールバル王の家」の周辺は観光スポットとしても有名です。
宮殿入口には巨大な王冠をかたどった門があり、夜になるとライトアップされるため観光客の人気撮影スポットとなっています
王宮敷地内には一般人は入れませんが、門の前から遠目に宮殿の一部を望むことができます。
インド街散策
午後は市内中心部にくり出して、ジョホールバルのインド街を歩いてみましょう!
ジョホールバル市内には、小規模ながらインド街(リトル・インディア)があります。
場所は市中心部のジャラン・トゥン・アブドゥル・ラザク通り周辺で、ガラス寺院からも近いエリアです。
通りにはインド系の金物店や雑貨店、カレーショップなどが並び、タミル語やヒンディー語の看板も見られます。
シンガポールのリトルインディアと比べると規模は小さいですが、マレーシア特有の雑然とした活気が感じられるスポットです。
ジョホールバルのローカルフードを楽しめることもポイント。名物は何と言ってもフィッシュヘッドカレーです。
フィッシュヘッドカレーは、大きな魚の頭が丸ごと入った南インド風カレーで、スパイスが効いた奥深い味わいが楽しめます。
まとめ

本記事では、テーマ別のシンガポールの観光モデルコース5つをご紹介しました。どれも1日で効率よく主要スポットを巡れるよう工夫したプランになっています。
近未来都市マリーナベイの絶景から、多文化エリアの街歩き、さらにはお隣マレーシアまで、多彩な魅力を堪能できるのがシンガポール観光の醍醐味です。
ぜひご紹介したモデルコースを参考にして、シンガポールの魅力を体験してもらえたらなと思います。