
アメリカ・ロサンゼルスにて、トランプ政権の移民政策に抗議した市民によるデモが発生し、一部が暴徒化しています。
ロサンゼルスの「ダウンタウン」では警察との衝突が報告され、夜間の外出禁止令も出されるなど、緊張状態が続いています。
抗議デモはロサンゼルス市内の一部のエリアで激化しており、さらにデモの影響はニューヨーク市やシカゴ市など、全米にも飛び火しています。
BUYMA TRAVELの現地日本人ガイドからは、「特定のエリアでは時間帯によって交通規制や立ち入り制限がある」「夜はレストランも営業していないことがある」といった情報が届いています。
ロサンゼルスは、大谷翔平選手らが活躍するロサンゼルスドジャースの本拠地があり、MLB観戦とあわせた海外旅行先としても人気の都市。
これからロサンゼルスに旅行される方にとっては、「治安は大丈夫?」「観光できるの?」と不安を感じる方も多いかと思います。
BUYMA TRAVELの現地ロサンゼルス在住ガイドの最新情報をもとに、デモ状況と安心して観光するための注意点をお知らせさせて頂きます。
ロサンゼルスのデモの現状(2025年6月最新)
2025年6月、ロサンゼルスでは連邦政府の移民税関捜査局(ICE)による不法移民の一斉摘発をきっかけに、市民による抗議デモが発生しています。
100人以上が拘束・摘発されるなど、移民コミュニティに大きな衝撃を与え、これに反発する形で多くの人々が街頭に出てきて抗議デモを行なっています。
デモは日が経つにつれて一部が暴徒化しており、夜間には略奪行為や警察との衝突も報告され、事態は一部地域で深刻化しています。
とくにダウンタウンエリアでは、店舗の破壊や火災、警察の対応による混乱が見られ、外出禁止令が発令される事態に発展しています。
これに対して、トランプ大統領は州兵や海兵隊の派遣を決定。
1992年のロサンゼルス暴動以来となる強硬対応が取られ、連邦政府、州政府、市政の間で緊張も高まっています。
デモ発生エリアと注意すべき時間帯
現在、抗議デモが集中しているのはロサンゼルスの中心部、特にダウンタウンエリアです。
市庁舎や連邦ビル、ICEの管轄施設周辺では連日デモが続いており、一部では略奪行為や車両への放火といった暴徒化も確認されています。
また、大谷翔平の壁画のあるミヤコホテル近く、日本人観光客にも馴染みのある「リトルトーキョー」周辺でも混乱が発生し、商業施設の被害も報告されています。
ロサンゼルス市はこの事態を受けて、6月10日より「夜間外出禁止令(Curfew)」を発令しました。
外出禁止令の対象エリアは、ダウンタウン地区一帯です。
夜8時から翌朝6時まで、居住者、ビジネス関係者、ホテル宿泊者以外の立ち入りが禁止されています。
規制は始まったばかりのため、大使館やダウンタウン地区のホテル側でも、明確な対応方針は定まっていない状況。
現地ガイドの情報によれば、19時30分までにはホテルへ戻っておくと安心とのことです。
MLBドジャースの本拠地ドジャースタジアムは、外出禁止令の対象エリアではありませんが、6月13日・14日のドジャース戦には十分ご注意ください。
6月15日の試合は16:00開始のため、問題ないかと思われますが今後10日ほどは動向に応じた警戒と注意が必要です。
週末にはプロテスタントによる大規模な集会が行われる可能性も懸念されており、道路封鎖や渋滞のリスクも考えられています。
とくに6月14日(土)には「No Kings」という大規模抗議集会が全米2000か所以上で予定されており、ロサンゼルスの市庁舎前でも実施される予定です。
外出禁止令の概要
ロサンゼルス市からの夜間外出禁止令の詳細は以下の通りです。
- 期間: 当面の間、継続予定
- 時間帯: 午後8時~翌午前6時
- 対象地域: 高速道路110号線、5号線、10号線に囲まれた区域
ロサンゼルス市が発令している夜間外出禁止令(Curfew)は、2025年6月10日の夕方から適用されています。
外出禁止令では、観光目的での夜間の外出や、食事・買い物などの散策は基本的に控えるべきとされています。
外出禁止令という言葉に不安に感じる部分もありますが、規制はあくまで市民と観光客や旅行者の安全を守るための措置となっています。
夜間外出禁止令に関する注意事項
ロサンゼルス市警察からの説明によると、寄り道せず自宅に直行する場合に限り通行可能です。
ただし身分証明書と住所・勤務先を示す書類の携帯が必要となります。
旅行者は空港や郊外からホテルへ移動することは可能です。
ただし、食事・買い物・散策目的の外出は不可。ホテル予約確認書など説明可能な書類を携帯すること。
夜間外出禁止令の対象地域に滞在する場合は、夜間外出禁止令が敷かれている時間帯の外出は控えるようにご留意ください。
外出せざるを得ない場合は、身分証明書等必要書類を必ず携帯し、警察から質問を受けた場合は指示に従い丁寧に説明を行うようにしてください。
ロサンゼルス観光への影響について
ロサンゼルスでのデモ活動は限られたエリアに集中しており、ロサンゼルス全域に影響が出ているわけではありません。
しかし、ダウンタウンに宿泊を予定している方や、ロサンゼルスでナイトイベントの参加を予定している方は注意点が必要。
外出禁止令の時間帯(20:00〜翌6:00)には、現地ガイドによるとホテルの宿泊者であっても、この時間帯にはダウンタウンへ車で入ることが難しくなっており、ホテル近くで車を降り、徒歩で移動するケースも出てきているとのことです。
時間外でもホテルに戻ることは可能ですが、ロサンゼルス空港到着が遅くてチェックインしていない場合は、ドライバーの対応も問題ないと考えられています。一方すでにホテルにチェックイン済みで、観光などで遅くなる場合は注意が必要です。
また、ドジャーススタジアムでの試合観戦を予定している方は、6月13日・14日は時間によってはスタジアム周辺へのアクセスが制限される可能性あり。ダウンタウンに宿泊する場合はホテルの変更も検討ください。
また、デモが激しい日には周辺のレストランが早期閉店したり、営業を停止するケースもあります。そのため、夕食は早めに済ませてホテルに戻ることをおすすめします。
現地で偶然デモに遭遇した場合、写真を撮る・見に行くなどの行動は避け、すぐにその場を離れてください。
平和的に見えても、雰囲気が一変することがあります。デモ隊と警察の衝突に巻き込まれるリスクもあるため、近づかないようにしてください。
ロサンゼルス観光の宿泊エリアについて
デモが発生しているダウンタウンに宿泊する場合は注意が必要です。夜間外出禁止令の影響や警察の取り締まりにより、自由に出入りできないことがあります。
観光や食事に便利で、比較的落ち着いている以下のエリアがおすすめです。
- サンタモニカ(海辺の街で雰囲気良好)
- ビバリーヒルズ(高級住宅街で治安良好)
さいごに

現在ロサンゼルスでは、移民政策に対する抗議デモが一部のエリアで続いており、これからロサンゼルスを旅行する方には注意が必要な状況です。
とくに、デモ発生エリア(ダウンタウン)を避け、外出禁止令の時間帯に注意する、移動に余裕を持つ、身分証や予約情報を携帯するなどは守るようにしてください。
ロサンゼルスの治安が心配な方、安全なルートでの観光やホテルの手配が必要な方は、BUYMA TRAVELの現地ガイドまでお気軽にご相談ください。