絶景モニュメントバレーを完全ガイド!アメリカ西部の赤い荒野の見どころをご紹介

西部開拓時代を思わせるアメリカらしい大地が広がり、壮大な静けさと大自然のスケールの大きさを感じられるモニュメントバレー。

アメリカの広大な自然によって創り出されたモニュメントバレーは、アメリカ先住民ナバホ族の保護区内にあり、映画や写真でよく見る巨大な砂岩の岩柱が特徴です。

本記事では、アメリカの原風景を感じさせるモニュメントバレーの魅力はもちろん、基本情報や見どころスポットをご紹介します。

モニュメントバレーとは?

モニュメントバレーは、アリゾナ州とユタ州の境界にある広大な地域一帯の名称です。壮大な赤い砂岩の岩柱が空に向かって突き出ているのが特徴で、アメリカ西南部に広がっています。

広範囲にわたる砂漠と、奇妙な形をした岩が点在する景観は、どこか地球の誕生を思わせるように独特の美しさがあり、アメリカの原風景とも呼ばれています。

巨大な砂岩の塔や尖塔が地平線に刻まれたように突出しており、これらの岩は長い時間をかけて自然の力が大地を浸食することで作られました。

侵食によって細くなった大地をフランス語で「小さい丘」を意味する「ビュート」と呼び、テーブルのように平たくなった岩山は、スペイン語でテーブルを意味する台地メサと呼ばれています。

モニュメントバレーは、アメリカ先住民・ナバホ族の保護区内にあり、アメリカの国立公園には指定されておらず、ナバホの聖地として知れています。

モニュメントバレーの歴史

何百万年にもわたる風化と浸食によって誕生したモニュメントバレーは、長い間、ナバホ族を含むアメリカ先住民族の生活の場でした。14世紀頃には、ナバホ族が定住していたと言われています。

ナバホ族は独自の文化と伝統を育んでいましたが、1863年から1866年にかけて悲劇的な出来事によって、彼らの生活は一変します。アメリカ政府による強制収容が行われ、ナバホ族は追放されてしまうのです。

しかし、1868年、アメリカが強制収用の非を認めたことで、ナバホ族は保留地としてこの地に帰還することが認められました。

その後、「ナバホネイション」と呼ばれる準自治領を形成し、現在ではアメリカ最大のネイティブ・アメリカン居留地として知られています。

モニュメントバレーはナバホ・ネイションの一部にあたり、アメリカ国内にありながらも、独自の社会を築いています。モニュメントバレーは景観だけでなく、文化的にも歴史的にも重要な場所なのです。

なお、渓谷に天使の光が差し込むことで知られる「アンテロープキャニオン」も、ナバホ・ネイションにあります。

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映画のロケ地として有名に

モニュメントバレーは、20世紀に入ると映画のロケ地としても有名になりました。人気の火付け役と言われているのが、ジョン・フォード監督の手によって数々の西部劇がここで撮影されたことです。

アメリカ西部の象徴とも言える景観は、「駅馬車」などの作品を通じて、広く知られるようになりました。その影響は大きく、「ジョンフォードポイント」という名前で知られる撮影スポットも生まれました。

さらに、トム・ハンクス主演の「フォレストガンプ」では、モニュメントバレーが重要なシーンの背景として使用され、その壮大な景色が映画の象徴的なシーンとして取り入れられています。この映画を通じて、モニュメントバレーの認知度はさらに高まりました。

また、「インディジョーンズ」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」などの人気シリーズにも登場し、映画ファンにとっては聖地のような存在にもなっています。

モニュメントバレー7つの見どころ

モニュメントバレーの中心とも言えるのが、圧倒的な存在感を放つ「ミトンビュート」と「メリックビュート」です。

赤茶けた大地から力強く突き出す岩石は、とくに日の出や日没時に特に美しい光景を見せ、アメリカの大自然ならではの感動的な瞬間に出会うことができます。

ミトンビュートとメリックビュート(The Mittenn & Merrick Butte)

モニュメントバレーを象徴する風景といえば、「ミトンビュート」と「メリックビュート」です。

ランドマークとも呼べる存在で、砂岩が巨大な彫刻のように大地に根付く姿は、遠くから見ても圧巻のひとことです。

とくに日の出やサンセットタイムは必見で、太陽に照らされて赤く染まる岩が幻想的な景色を作り出します。大自然による西部アメリカらしい圧巻の光景を全身で感じながら、ため息がでるほど美しい光景をお楽しみください。

ビジターセンター(Visitor Center)

モニュメントバレー観光の入り口にあたり、出発点となるのがビジターセンターです。ビジターセンターは、絶景ホテルとして大人気の「ザ・ビューホテル」に併設されています。

展望台にあがると、モニュメントバレーを象徴する絶景に出会うことができ、「ミトンビュート」と「メリックビュート」が並ぶ壮大な景色が楽しめます。

ビジターセンターにはナバホ族の文化や歴史に関する展示もあり、またお土産物も販売されており、ナバホ族の工芸品を手に入れることができます。

住所|Navajo Nation Reservation, AZ 84536

スリー・シスターズ(Three Sisters)

スリー・シスターズは、3つの独立した岩柱が並ぶユニークな地形で、ジョン・フォード・ポイントの左側にあります。

岩柱は侵食によって細く尖った塔のような形をしており、修道女たちが並んでいるかのような姿から命名されました。

3人の姉妹という意味ではなく、3人の修道女がベールをかぶって祈っているように見えるので、スリー・シスターズと呼ばれています。

大地が奇跡的に作り出した岩の修道女は、自然が時間をかけて創り出した芸術作品のようです。どこか神秘的でもある存在感をぜひ自身の目で確かめてみてください。

ジョンフォードポイント(John Ford’s Point)

西部劇のイメージそのままの風景が残っているのが「ジョンフォードポイント」です。

モニュメントバレーの絶景が楽しめるスポットとして人気があり、映画監督ジョン・フォードがが最も愛した撮影スポットと言われています。「駅馬車」をはじめ、多くの映画に使用されたロケーションです。

崖の上からはモニュメント・バレーの広大な景色を一望でき、アメリカ西部時代を強烈に感じることができます。

崖の上から見下ろす壮大な谷は、映画のワンシーンのように雄大で、ナバホ族の文化に触れながら、西部劇の登場人物になった気分を味わうことができます。

住所|Oljato-Monument Valley

フォレストガンプポイント(Forrest Gump Point)

大ヒット映画「フォレストガンプ」の名シーン、主演のトム・ハンクスが走ることを止めた場所として一躍有名になったのが「フォレストガンプポイント」です。

フォレストガンプポイントは163号線に位置し、広大な荒野からモニュメントバレーに向かってまっすぐ道が伸びる印象的なスポット。

見渡す限りの周囲を荒野に囲まれ、西部劇のような景色のなかで、地平線の彼方まで続く道はまさに絶景!

映画の一部になったような感覚を体験しながら、モニュメントバレーの美しさを存分に楽しむことができます。

劇中では「疲れた」というひと言で走ることを突然やめるフォレスト・ガンプですが、その壮大な景観を目の前にすれば、思わず立ち止まってしまう気持ちがわかるかもしれません。

住所|US-163 Scenic, Mexican Hat

トーテム・ポール(Totem Pole)

その名の通り、トーテムポールに似た形状の独特な岩塔が、モニュメントバレーにあるトーテム・ポールです。

トーテム・ポールと名付けられた理由は、ナバホ族の伝説に出てくる踊り子の姿に似ているからとのこと。

細長く削られた岩は、高さ約250メートルにもおよび、倒れそうなほど細く見えるのですが、モニュメントバレーの大地に力強く立ち続けています。間近でトーテムポールを眺めると、きっと自然が作り出した驚異を感じるはず。

ただし、直接トーテム・ポール近くに行くことは許可されておらず、間近から見るには、ジープツアーに参加する必要があります。

ツアーはモニュメントバレーのオフロードをドライブしながら、この他にもいくつかの有名な地点を巡ります。

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アーティスト・ポイント(Artist’s Point)

壮大な眺望が楽しめるモニュメントバレーのビュースポットといえば、アーティスト・ポイントです。

モニュメントバレーの奥深くに位置し、メリックビュート、センチネルメサ、イーストミトンビュートといったモニュメントバレーを代表する地形を一望することができます。

手に届きそうなくらい青空が近く、地平線の彼方まで広がる荒野とビュートの姿は、まるでキャンバスに描かれた絵画のように美しいです。

住所|Unnamed Road,, Kayenta, AZ 86033 アメリカ合衆国

モニュメントバレーの野生動物

モニュメントバレーはさまざまな野生動物が生息する自然豊かな地域です。

黒い尾と長い耳が特徴のジャックラビットや、ちょこんと立ち上がって太陽を見つめる姿がかわいいプレリードッグ、コヨーテにガラガラヘビといった動物たちが生息しています。

大自然に生きる動物たちなので、必ず出会えるわけではありませんが、運がよければアメリカの荒野に生きる動物たちの姿に出会えることもあります。

モニュメントバレーの行き方

モニュメントバレーは、ラスベガスからは車で約6時間の距離にあります。

公共交通機関が整っていないため、モニュメントバレーまでの移動は車(レンタカー)を利用するか、ツアーを利用するのが一般的です。

レンタカーを利用する場合は、十分な燃料補給と準備が必要です。例えば、アメリカの広大な土地を長い時間かけて運転することになるので、道中ガソリンの給油は必須です。

ガソリンスタンドの使い方はもちろん、左ハンドルでの運転と、日本とことなる交通事情についても調べておくのがおすすめです。

またオフロードを走ることもあるので、場合によってはタイヤのパンク、車が砂地にはまって抜け出ることができない、といったトラブル対応が必要になります。

プライベートガイドを利用しよう!

レンタカーでの移動に不安がある方は、プライベートツアーの利用がおすすめです。

現地在住の日本人ガイドツアーを利用すれば、ラスベガスからの日帰りでモニュメントバレーを観光することもできます。

また、プライベートツアーなら、自由なスケジュールでモニュメントバレーを含む周辺の見どころをいっきに巡ることができます。

モニュメントバレーはラスベガスから車で約6時間と距離はありますが、道中にはグランドキャニオンやアンテロープキャニオンなど見どころがたくさん。

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車窓から広がるアメリカの壮大な自然を間近で感じながら、モニュメントバレーの神秘的な美しさを存分にお楽しみください。

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ホテルはザ・ビューホテル(The View Hotel)がおすすめ

せっかくモニュメントバレーを訪れるのだから、ラスベガスからの日帰りではなく、ホテルをとってゆっくり観光を楽しみたい、という方も多いと思います。

そんな方におすすめしたいのが、「ザ・ビューホテル」です。

モニュメントバレーにある「ザ・ビューホテル」は、圧倒的な景観を楽しむことができる絶景ホテルです。

ホテルはモニュメントバレー内の絶好のロケーションに位置しており、部屋からは壮大な岩石の景観を直接眺めることができます

とくに大地が真っ赤に染まるサンセットタイムは必見で、天気のよい夜は満天の星空を鑑賞することもできます。もちろん荒野に光が差し込む朝日も最高に気持ちがいいです。

モニュメントバレーの壮大な自然を身近に感じながら、快適な時間を過ごすにもぴったりのホテルなので、自然の中でリラックスしたい方や、西部アメリカならではの非日常体験を楽しみたい方にもおすすめです。

ホテルにはモニュメントバレーの必見スポット「ビジターセンター」が併設されています。

非常に人気の高いホテルなので、早いと数ヶ月前から満室となります。絶対に泊まりたい方は、早めの予約をご検討ください。

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ベストシーズンとモニュメントバレーの気候

モニュメントバレーは1年のうち約300日は晴天です。ほとんど雨は降らないので、基本的には天候に恵まれた観光が楽しめます。

雨が非常に少ないため、モニュメントバレーはとても乾燥しています。また標高が1500~1700メートルと高いので、1日の気温差は大きく、適切な服装と紫外線・乾燥対策が必要です。

ベストシーズンは、春の3月から5月および秋の9月から11月です。この季節は気温が穏やかで、とくに5月から6月、9月から10月は、日中を快適に過ごすことができます。

夏の6月から8月は、気温が30度を超えることが多く、とくに乾燥した気候です。ただし、寒暖差が激しいので夜は涼しく、肌寒く感じることもあります。

冬の12月から2月は寒く、時には雪が降ることもあります。とはいえ雪が積もるほどではありません。

モニュメントバレーの壮大な景観は1年中いつでも魅力的なので、暑さをはじめ季節ごとの特徴を考えて、訪れる時期を選んでみてください。

準備しておきたい持ち物

歩きやすいハイキングシューズ

まず基本となるのは、快適で歩きやすいハイキングシューズです。

モニュメントバレーのある一帯は基本的には荒野となり、地形は不規則で砂地や岩場を歩くことになります。

暑いのでサンダルを履きたくもなりますが、時には岩がゴツゴツしているため、足元をしっかり守ることが重要です。

本格的なトレッキングシューズである必要はありませんが、歩きやすい靴は準備するようにしてください。

日焼け防止対策

モニュメントバレーは非常に日差しが強いです。そのため、帽子やサングラス、そして日焼け止めは必ず持参しましょう。

水分

モニュメントバレーの気候は乾燥しているので、とくに暑い季節には脱水症状を防ぐためにも、常に水を手元に保つことが重要です。

こまめな水分補給ができるよう、くれぐれもご注意ください。

チップ

アメリカは日本とは異なり、チップの文化があります。

モニュメントバレーはナバホ族の居住エリアにあるため、時にはナバホ族の方がガイドを担当するなど、チップをお支払いする機会があります。

ジープツアーやガイド付きの散策などを利用した際は、親切と感謝を表して、チップをお支払いできるよう準備しておいてください。

まとめ

モニュメントバレーは西部アメリカらしい壮大な景観と、ネイティブアメリカの文化が根付いた重要なスポット。

大自然が作り出した壮大な絶景に出会えることはもちろん、ナバホ族の豊かな文化や歴史に触れられるなど、西部アメリカでしか体験できないことがたくさん詰まっています。

アメリカ・モニュメントバレーを訪れた際は、ぜひ大自然の息吹に身をゆだねて、広大なアメリカ大陸のスケールを肌で感じてもらえたらと思います。

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